島根日日新聞社2016.6.11 コラム「島根調」より
建築家のガウディ、絵のピカソ。スペインが生んだ偉大な作家たちである。
共通点は2人とも、スペインの中でも独立性の強いカタルーニャ出身。そのカタルーニャ地方を
内藤さんが旅して書いている。カタルーニャは地中海に面した温暖な地域だ。独自の国旗を未だに持ち続ける地域でもある。
内藤さん夫妻がカタルーニャを旅行しながら、各地の観光地や美術館、ガウディやピカソに関係した場所を歩いている。
軽妙な筆致で書き上げていて楽しめる。同時にカタルーニャの歴史も学ぶことが出来る。
コラム子もスペイン、ポルトガルが好きで何度か旅をしているから懐かしい。
内藤さん、強烈に感受性の強い人のようだ。同じ場所を見ても、コラム子とは感じ方が全然違う。
特にピカソの絵やガウディの建築作品への思いが違う。芸術へのかかわり方の違いかもしれない。
今回、1冊にまとめられた「ガウディとピカソの国。スペイン」では2人の育ち、成長過程もくわしく描かれいる。
天才と秀才。この違いが、よく話題になる。この2人は間違いなく天才であろう。
まず、人間としての生きざまが普通でない。そして作品。
ピカソの絵もガウディの建築作品も誰にも真似できない独特のものだ。
この本を読みながら、紺碧の青い空とバルセロの街を思い出した。
一読を!(K)
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